公正な評価・処遇
ARMS人事考課制度
アドバンテストは、現在、海外売上高比率が90%以上、全従業員約4,744名のうち40%以上に相当する2,107名が海外関係会社の従業員で占めており、グローバルカンパニーとして事業を推進しています。この体制を踏まえ、当社は2012年4月、世界の複数拠点による協業や人事交流・異動などを円滑に進めていくためのグローバルに統一された人事制度、「ARMS (Advantest Resource Management System)」を導入しました。
グローバル人事制度
「ARMS」では、これまで各国の事業会社が独自に定めていた資格制度を廃して、新たに世界共通の10段階の資格制度を整備しました。この制度では、ジョブレベル1から6までを一般社員層に、ジョブレベル7から10までを管理職層に適用しています。管理職層については、予算管理や部下の考課・労務管理などを担当するマネージャーと、業務の取りまとめや業務遂行に専念するマネージャーの2系統を制度化しました。部下をもつライン長を前者、それ以外のスペシャリストを後者に位置づけ、複線型の資格制度とし、多様な人材をマネージャーとして処遇できる体制としています。
また、基本給や賞与などの給与体系についても世界共通のルールを適用しています。例えば、従来のアドバンテストでは、賞与は所属する各国法人の業績を反映する仕組みが主でしたが、新制度では連結決算の損益を反映する仕組みに変更しました。さらに、人事考課についても2012年度から新しい制度を適用しています。これらグローバル共通の新制度によって、社員は世界のどの組織に所属していても同一基準の評価・処遇が適用されています。
本グローバル人事制度導入後3年が経過し、その間、日本からの海外出向者の増加や海外関係会社間の人材交流などが図られ、組織の活性化、企業業績の伸長に寄与しています。
グローバル・ジョブレベル & タイトル
一方、就業時間や在宅勤務制度の有無など詳細な労務管理については、世界各国の法令や現地の労働習慣などに応じて個別に運用していく仕組みです。
また、2014年度には、グローバルな人事データベースを整備し、グローバル規模でのプロジェクトチームの組成やスムーズな人事異動などに有効活用しています。
さらに、グローバルな人材開発システムの整備や、多様な人材の積極的な雇用・登用によるダイバーシティの推進、各国の事業戦略などに即した人材採用戦略の策定にも積極的に取り組んでいきます。
アドバンテストでは、今後もグローバルカンパニーとして、グループの多様な人材がそれぞれの能力を最大限に発揮できる職場環境の整備に力を注いでいきます。
年金制度
アドバンテスト(国内)は、退職金の制度としてポイント制を導入しています。また、年金制度として基金型の確定給付型企業年金を導入し、年金資産の運用をアドバンテスト企業年金基金に委ねています。退職金は、会社支給分である退職一時金と、勤続年数により年金化が可能な基金分に分かれていますが、いずれも当社が100%負担する仕組みとなっています。