CEOメッセージ
We Guarantee the Future
「はかる」技術で未来の社会に貢献します。
アドバンテストは、1954年の創業以来、計測技術を基盤として事業を展開してきました。そして、マザーテクノロジーである「はかる」技術で社会の安心、安全に貢献することを目指し、挑戦を続けてまいりました。
世界は今、大きな変動の時代を迎えています。私たちが直面する課題は、その規模が拡大するとともに複雑化が進み、解決は容易ではありません。しかも、英国のEUからの離脱、中国経済の減速、増え続ける難民、頻発するテロ、巨大自然災害のリスク、少子高齢化など、それぞれの課題は絡み合い、互いに影響し合っています。
アドバンテストは、こうした世界情勢の下で新たに生まれるニーズに「はかる」技術で応えることで、社会の持続的発展に貢献してまいります。
2015年は、COP21（国連気候変動枠組条約第21回締約国会議）でパリ協定が採択され、世界的な気候変動対策の出発点、歴史的な転換点となりました。また、国連でSDGs（Sustainable Development Goals、持続的な開発目標）が採択され、持続可能な社会への関心が高まりました。加えて、アドバンテストが属する電子業界でも、EICC（Electronic Industry Citizenship Coalition、電子業界CSRアライアンス）の行動規範が、労働環境が安全であること、そして労働者が敬意と尊厳を持って扱われること、さらに製造プロセスが環境負荷に対して責任を持っていることを企業に求めています。
こうした中でも持続的な成長を果たすため、当社は、新たな付加価値創造と強靭な企業体質確立を進めてきました。2015年度には、取締役会の監督機能とコーポレート・ガバナンス体制を強化し、企業価値の向上を図るため、2015年6月に監査等委員会設置会社に移行するとともに、2015年12月には、「コーポレートガバナンス・コード」の各原則の実施状況について公表しました。
今後も、持続可能な業績パフォーマンス、コンプライアンス体制の確立、環境負荷の低減、腐敗防止などの当社が取り組むべき重要課題につき、明確な評価指標を設定し、中長期的な改善活動を進めてまいります。
アドバンテストは、これからも世の中の事象、物理的な現象を正しく測り、真実の値を求め続けてまいります。「We Guarantee the Future」、計測技術を究め、未来を保証することが我々の使命です。ステークホルダーの皆さまと連携し、持続可能なより良い社会の実現に向けて、「はかる」を磨き続けてまいります。
今後とも一層のご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
2016年10月
代表取締役 兼 執行役員社長
黒江 真一郎