人権の保護・尊重に関する取り組み
人事基本理念
アドバンテストでは、会社の財産である社員を尊重し、公正に処遇しています。また、社員の多様なライフスタイルと個々の成長を支援し、社員が会社とともに成長できるように心がけています。また、その大切な財産を守り、価値をより高めるために、2000年9月、「人事基本理念」を定め、公平性と納得性への配慮、人材開発の積極的支援など、様々な人事施策に取り組んでいます。
アドバンテスト人事基本理念
アドバンテストは、社員がかけがえのない経営資源(財産)であることに鑑み、人事に関する諸施策を貫く理念として以下を策定し、その実現に向け常に努力します。
- 成果重視
チャレンジ精神の発揚により、困難を乗り越え革新的な成果を出した社員が評価され、正当に処遇される人事制度を推進します。 - 公平性と納得性への配慮
あらゆる施策や制度が客観的に公平で、高い納得性が得られるよう、それにより最大、最適な効果が得られるよう常に配慮します。 - 人材開発の積極的支援
たゆまぬ努力をもって自己研鑚に励み、高度な専門知識や幅広い教養を身につけようとする社員を積極的に支援します。
人権問題に関する報告・相談窓口の設置
アドバンテストでは、職場だけでは解決が難しい、人権についての問題や相談がある場合は、行動規範委員会や企業倫理ヘルプラインを利用して企業倫理相談室に報告・相談する制度を設けています。また、へルプラインは海外からも利用が可能です。
当社は、社員一人ひとりがお互いの人権を尊重し、安心して働くことのできる職場づくりに努めています。
人権教育
人権を尊重した職場づくり
アドバンテストは、「The ADVANTEST Way」および「行動規範」のなかで、年齢・性別・国籍・宗教などによる差別を禁止する、人権擁護に関する方針を定めています。
また、社員の理解を促すため、2006年4月より新入社員研修と新任Manager研修において、セクシャルハラスメント、パワーハラスメント防止など人権をテーマとした教育を行っています。
2008年に「行動規範」から「The ADVANTEST Way」および「行動規範」に改定し、2012年度までに、新入社員に対しておよそ210名、新任Managerに対しておよそ100名に研修を実施しました。今後も継続して教育を行っていきます。
ハラスメントの防止
セクシャルハラスメント、パワーハラスメントについては、1999年7月より防止ガイドを作成し、社員がいつでも参照できるよう、イントラネットに掲載しています。
主な内容は、以下の通りです。
- セクシャルハラスメント、パワーハラスメントの定義
- 職場におけるセクシャルハラスメント、パワーハラスメント
- セクシャルハラスメント、パワーハラスメントの影響
- セクシャルハラスメント、パワーハラスメントの防止対策
上記については、各自でセルフチェックができるように工夫を凝らしています。
障がい者の雇用
アドバンテストでは、障がいのある方の雇用推進を目的とし、特例子会社アドバンテストグリーンを2004年9月に設立しました。同社は設立以来、「『個人の自立・社会の成長』を地域と共に」をスローガンに、障がい者の雇用促進と就労安定に努めています。事業内容は主に、造園・清掃・フロント・配送・パンの販売・寮の管理など、お客様が気持ちよく働ける職場環境を提供することです。地域社会や関係機関と連携しながら、障がいのあるなしに関わらず、共に働ける職場環境づくりに積極的に取り組んでいます。
2012年度は、障がい者の雇用拡大のため、作業手順の標準化や後補充システム導入などによる作業効率化など、障がい者にとっても働きやすい職場環境の整備に努めました。また、新しい職域の開拓も検討しており、実習生の受入や職場研修会の開催など、新規雇用につながる取り組みを推進しております。
アドバンテスト・グループ(国内)障がい者雇用率の推移
働く風景
- アドバンテスト・グループ(国内)における障がい者の雇用率を2.0%以上の水準で維持し、手順書の整備、備品の補充方法など、より効率良く作業ができる環境を整備する。
- 職場実習や会社見学会など、地域社会からの要望にお応えし、社会貢献活動を継続する。
2012年度は、障がいのある社員を1名新規に採用しました。今後も採用活動を継続していきます。また、職場実習、会社見学会、外部講演などの依頼を多数いただき、積極的に地域社会との交流を図りました。具体的な活動は以下の通りです。
地域社会における活動
障害をもつ当事者による外部講演
- 地域の特別支援学校から実習生の受け入れ(延べ26名)
- 外部関係機関等を対象とした会社見学会の開催(10回)
- 外部講師派遣(15件)
- 事業所・工場周辺の清掃ボランティア活動(6回)
- 地域の特別支援学校が主催するイベントへの参加(1回)
外部からの評価実績
優秀勤労障害者を受賞
- 『第20回職業リハビリテーション研究発表会』分科会にて、当社における人材育成の取り組みとSST導入について事例を発表
- 埼玉県雇用開発協会より優秀勤労障害者を受賞(2名)
労働組合との関係
現在、労働組合は、97%以上の組合員が所属している企業内組合であるJEIU、産業別組合であるJMIUが組織されています。すべての組合とも労使協議を真摯に実施しています。
サプライチェーンにおける人権配慮
アドバンテストは、取引先の皆様を含めたサプライチェーンとして社会的責任を果たしていくために、サプライチェーンにおける人権配慮について当社のホームページ上で調達方針を公開し、取引先に関連法令と社会規範の遵守をお願いしています。当社では、現況の把握のため、年に1度、主要な取引先にアンケートを実施しています。2012年度は、2013年3月にアンケートを実施し、人権や労働問題に関しては、取引先の社会的責任として全社方針や行動規範に含まれているという回答が寄せられました。2013年度も同様にアンケートを実施し、当社の調達方針に関して取引先の対応を確認していく考えです。
アドバンテスト サプライチェーンCSR推進ガイドブックの中で、不適切な利益供与を禁止しており、「反社会的勢力排除に関する覚書」を全取引先と締結しました。
なお、当社では米国金融規制改革法に従い、紛争鉱物の使用不使用に関して年次調査を行い、翌年5月に開示する計画です。