地球温暖化防止 地球温暖化防止

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基本方針

アドバンテスト・グループは、地球温暖化の抑制を企業の使命として、グリーン製品の提供や事業プロセスの革新により、温室効果ガスの排出削減に努めます。

当社グループでは、2020年までに地球温暖化ガスを1990年比で25%削減という国の中期目標に向けた、中長期的な省エネルギー対策を推進し、直近の課題として、改正省エネ法や条例に対応した体制づくりと省エネ対策を実施しています。

2013年度実績

アドバンテストでは、生産活動の効率化に取り組み、ムダの排除という視点で、省エネとコスト削減の両立を図っています。また、建物設備については、空調設備などの適正な運転管理と老朽化設備の省エネ型設備への更新、照明の適正化やLED化を推進しています。2013年度の主な取り組みは、高効率トランスの導入や空調設備の運転最適化を行い年間約62MWhを削減しました。しかし、電力のCO2 換算係数の増大により、国内のCO2 排出量は増加しました。

今後も引き続き、ムダの排除という視点で、省エネとコスト削減の両立を図り、CO2排出量の削減に取り組みます。

GHG排出量/生産高原単位推移(スコープ1・2)

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クリーンルームの省エネ運転

アドバンテストコンポーネント (ACI) では、全電力の約70%を占めるクリーンルーム(以下CR)の空調電力に対して、2010年度以降さまざまな節電施策を導入してきましたが、電力料金の値上げ等を背景に、さらなる節電施策を考案し、導入することが課題となっていました。

2013年度は、「設備投資をせず節電」を合言葉に、ACT2014活動をベースにしたチーム会合による検討と、実験・検証・レビューを積み重ね、新規施策を立案、導入してきました。具体的には、A館CRにおいて7月~9月の間「CR25℃化」を実施して夏の節電対策を行い、冬期についても「空調用チラーの設定最適化*1」や「休日のドラフト排気量抑制運用*2」を導入する等、年間を通して節電対策を実施しました。
ACI社内の節電意識も高まってきており、社員から節電に関するアイデアを募ったところ、約60件もの提案が寄せられ、新しい削減効果も生んでいます。

これらの節電活動に取り組んだ結果、対2009年度で1,050MWh(2009年度比16%)の電力削減を達成することができました。

今後も社員が一丸となって、これらの節電対策を継続すると同時にさらなる新規施策を打ち出し、節電活動を推進していきます。

*1 空調用チラーの設定最適化
ACIでは、冬期クリーンルームの温湿度調整に必要な、温水の温度・水量・圧力を、必要最低限まで低く設定することで、チラーやポンプの負荷を減らし、空調電力を削減しました。実際には、すべてを自動でコントロールする機能はないため、外気露点温度やクリーンルームからの発熱状態の変化を監視しながら、日々、手動でこまめに外気調和機の予熱温度などを調整し、節電に取り組みました。

*2 休日のドラフト排気量抑制運用
薬液処理に使用するドラフト* の前面扉をほぼ全閉することにより、排気量を必要最低限まで減らし、空調電力を削減することができます。排気量が減ることにより、外気の取り入れ量も減るため、取り入れた空気の温湿度調整用電力や、給気ファン・排気ファン双方の電力削減が可能になります。ただし、クリーンルーム室圧を変動させずにドラフト前面扉の開閉を行うのは時間を要するため、この試みは休日のみに適用しています。

* ドラフト:排気機能を備えた作業台のこと。クリーンルームや人体に影響を与える有毒ガスや薬塵・塵埃を吸収し、外部に排気する装置。

主な節電施策とその効果

主な施策 電力削減量実績値 (MWh)
過去からの節電対策継続 520
クリーンルーム25℃化(通常23℃) 320
冷温水二次ポンプ圧力低減
冬期チラー設定最適化 130
年末年始クリーンルーム最小風量運転 20
休日のドラフト排気量抑制運用(2月~) 20
圧縮空気圧力設定低減 10
その他 30
削減電力合計 1,050
2009年度比削減率(目標13%) 16%
仙台工場A館電力使用量

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空調熱源の改善によるCO2 削減

群馬R&Dセンタでは、会議室の暖房設備を増強するため、既存の設備のポンプをインバータ化し、加熱用蒸気が利用できる熱交換機を追加しました。これにより、電力使用量の削減を図るとともに、温水温度がスムーズに上昇することで、館内全体の暖房効果を高めることができました。
さらに、屋上外調機の凍結防止制御システムの一部で無駄があることが判明し、温水弁開度を50%から10%に調整した結果、冷水と温水熱源の負荷が減少し、熱源機器の運転時間が少なくなることがわかりました。
この活動は、年間で重油換算50kℓ以上、CO2 排出量135t以上の削減につながっています。

海外拠点におけるグリーン電力に関する取り組み

風力発電によるグリーン電力の購入

Advantest America, Inc. (AAI) は、再生可能エネルギーの活用に力を入れています。電力使用に伴う環境への影響を低減させるため、事業所で使用するエネルギーの100%相当分を風力発電によるグリーン電力で賄っています。この取り組みは、2013年11月、米国環境保護庁 (EPA) の「グリーンパワーアワード2013」を受賞しました。

登録証書

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大規模太陽光発電パネルの設置

Advantest Korea Co., Ltd. (ATK) は、さまざまな環境活動を推進しています。
本社・工場の広い屋根に太陽光発電パネルを設置し、年間の発電電力量は約1,325MWhにのぼり、ATKに必要な電力の約20%を賄っています。この他、廃棄物の細かな分別や、食堂の残飯を削減するために残さず食べることを奨励する「残飯Zero化運動」などの取り組みを進めています。

太陽光発電パネル

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