CEOメッセージ
産業と社会の発展を支えるアドバンテストの計測技術
アドバンテストは、1954年の創業以来60年にわたり、「計測技術」を基盤として事業を発展させてきました。1970年代には半導体テスト・システム事業に本格的に参入し、今日ではこの市場における世界のトップ企業にまで成長しました。当社の半導体試験装置は、スマートフォン、パソコン、自動車など、私たちの身の回りのさまざまな製品に搭載される半導体を検査し、その正確な動作を保証しています。
当社の計測技術は、社会の安全、安心と密接に結びついています。
創業から60年の間に、世界の産業技術、社会システムは大きな進化を遂げてきました。当社は、「先端技術を先端で支える」という経営理念のもと、今まで同様これからも、計測技術を通じて産業と社会の発展に貢献してまいります。
培った技術を活用し、新たな計測ソリューションで社会に貢献
当社の行動規範における行動原則の第一は、「勇気を持ってチャレンジ」することです。未知の分野の開拓に挑戦し、その分野でのリーディングカンパニーを目指してきました。そして現在、これまで培ってきた技術を活かして半導体試験だけではなく、他の半導体製造装置や、半導体以外の領域にもチャレンジしています。
例えば、テラヘルツ波を用いた非破壊解析装置は、医薬品検査、バイオテクノロジー、新素材開発など幅広い分野で用いられ始め、2014年4月からは独立した事業部のもと、さらなるビジネスの拡大に取り組んでいます。また、NANDフラッシュ・メモリを用いた記憶装置であるSSD (Solid State Drive) 向けのモジュール・レベル・テスト・ソリューションや、スマートフォンやタブレットPCの通信プロトコルをテストするシステム・レベル・テスト・ソフトウエア、eコマースによるオンデマンド型テスティング・サービス「CloudTestingTM Service」など、先端分野での新たな事業の立ち上げを目指して着実に実績を積み重ねています。
当社は、培ってきた技術を活かした革新的なソリューションを提供し、ヘルスケアやエネルギーなどの成長分野にも活躍の場を広げてまいります。
事業と一体となったCSR活動
当社は、経営理念と行動指針「本質を究める」とともにCSR基本方針を The ADVANTEST Way に明示しています。ステークホルダーの尊重、社会との調和、持続可能な社会の実現への貢献を重視して企業価値の向上を目指しています。
特に環境問題には早くから取り組んでおり、「アドバンテスト・グループ環境行動計画」のもと、世界中のグループ各社でビジョンと方向性を共有し、活動を推進してきました。海外主要拠点におけるISO14001認証取得だけでなく、アメリカでのグリーン電力証書購入、韓国・天安工場での太陽光発電設備導入といった再生可能エネルギー使用の推進や、事業所における使用電力や廃棄物の削減、省電力やリサイクル性を考慮した製品設計などにも積極的に取り組んでいます。
2013年からは、紛争鉱物への対応として、サプライヤーの使用状況を業界団体と連携して調査し、その結果を開示しています。
また、CSRの国際規格である「ISO26000」の社会的責任に関する考え方を経営に取り入れ、社会的な課題の解決につながる製品やサービスを提供することで、事業活動と一体となったCSRを推進しています。
当社は、長期的な視点に立った経営を進め、社会とともに成長することで企業価値のさらなる向上を目指してまいります。
これからも引き続き、皆様の温かいご支援を賜りたく、よろしくお願い申し上げます。