Probo No.44のおもな内容
技術論文
動的電源品質制御技術によるオーバキル・アンダーキルの低減効果
執筆者 | テクノロジー開発本部 第5開発部 FTテクノロジー開発2課 日下 崇 ほか |
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あらまし | 本稿は、動的電源品質制御技術を実際のデバイスに適用し、試験時と実動作時の電源特性の差異によって生じる試験結果の乖離(オーバーキル/アンダーキル)を解消する効果を実証する。提案手法は、半導体自動検査装置(ATE)における電源電圧波形が実動作環境における被試験デバイスの電源電圧波形と一致するように、ATEの電源ノードに補償電流をフィードフォワード制御で供給する。105個の実デバイスをもちいた遅延故障試験の実験により、提案する動的電源品質制御方法が電源特性差で生じるオーバーキル/アンダーキルの48%を解消できることを示す。さらに、デバイス間の実効電力ばらつきを考慮して電源品質制御量を調整することにより、オーバーキル/アンダーキルの95%を解消でき,ATE環境と実動作環境間の試験結果の一致度を向上できることを示す。 |
Key Words | なし |
複数検出器搭載MVM-SEMを使用した3次元プロファイル測定
執筆者 | ナノテクノロジー事業部 第2商品開発部 ソフトウエア開発課 吉川 誠 ほか |
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あらまし | 1x nm node以降の次世代リソグラフィでは、フォトマスク上の側壁角度(SWA)や高さの様な3次元(3D)形状計測がプロセス制御の為に重要となっています。 現在、3D形状観察装置としては、AFM(原子間力顕微鏡)、X-SEM(断面-走査型電子顕微鏡)、TEM(透過型電子顕微鏡)が利用されていますが、これらの技術はサンプルの準備や観察に多くの時間を必要とします。また、X-SEMとTEMは破壊検査となります。 本論文では、複数の二次電子検出器を搭載したMVM-SEMによる高速かつ非破壊の3D形状解析技術を紹介し、その正確さと精度を報告します。 |
Key Words | なし |
ATEによる32 Gbaud PAM-4信号の実速度特性評価と試験ソリューション
執筆者 | Advantest Europe GmbH 93k HW BBN José Moreira ほか |
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あらまし | 本稿は,外部計測器をもちいずに,市販のATEプラットフォームだけで32 Gbaudで動作するPAM-4(4レベルのパルス振幅変調)信号インターフェイスをもつ I/Oセルを試験するためのソリューションについて述べる.提案するソリューションは,リタイミングされたデジタル・アナログ変換器をもちいてPAM-4試験信号を生成するアクティブ・テスト・フィクスチャに基づいている.コンパレータ側は差動コンパレータで実装され,異なる期待値パターンと比較しきい値電圧をもちいた3つの連続したファンクション試験によってPAM-4信号の比較をおこなう。 |
Key Words | なし |
アプリケーション
T2000における効率的なテスト・プログラム開発環境の実現
執筆者 | ソフトウエア開発本部 第5ソフトウエア部 SoCソフト1課 前田 裕紀 ほか |
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あらまし | T2000とそのソフトウェア環境であるT2000 System Software(TSS)は、マイクロプロセッサ(MPU)の試験装置市場への参入とオープン・アーキテクチャの実現を目標に当初の開発がすすめられた。しかし、T2000が多種多様な測定モジュールをラインアップし、対象デバイスや測定手法が多様化していくにつれ、TSSのユーザビリティが課題として目立つようになった。特に、テスト・プログラムの作成、ならびにデバッグが難しいとされ、その改善が強く求められるようになった。 このような要求を背景に、アドバンテストは、Microsoft® Visual Studio® を用いた統合開発環境(Test Program IDE、以下TPIDE)を開発した。そして、このたびTSS とTPIDE、GUIツールを連携させることで、プログラミングとデバッグを区別せずにテスト・プログラムを開発できるように改善し、効率的なテスト・プログラムの開発環境を実現した。 |
Key Words | T2000 System Software, OTPL, Programming, Debugging, Test Program IDE |
3Gbpsデータ伝送を実現するイメージ・センサ向け デバイス・インターフェース/プローブ・カードの実現
執筆者 | フォームファクター株式会社 Special Product Group 三上 稔 ほか |
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あらまし | 近年、イメージ・センサの高画素化に伴い、イメージ・センサは3Gbpsまでのインターフェース速度が必要となっている。このような高速なインターフェースをもつイメージ・センサを実速度でテストする場合、テスト・システムにおいてはデバイスからテスタへの入力部までの信号伝送品質が問題となる。特にデバイスへコンタクトし、電気信号を引き出すためのプローブ・カードは、構造上、広帯域化することが難しかった。 この報告では、フォームファクター株式会社にて行った3Gbpsの帯域幅を実現するプローブ・カード開発結果を中心に紹介する。 |
Key Words | Signal Integrity, Probe Card, Device Interface, Image Sensor Test, Performance Board, Pogo Tower |