Probo No.46のおもな内容 Probo No.46のおもな内容

技術論文

TaONパッシベーションGaN HEMTを用いた10 MHz - 6 GHz帯低歪みステップアッテネータMMIC

執筆者 株式会社アドバンテスト研究所 Gプロジェクト 対馬 孝弘 ほか
あらまし RFテスタフロントエンド用10 MHz?6 GHz帯低歪みステップ アッテネータについて報告する。本ステップアッテネータは, 低域 から広帯域に亘り大信号特性を改善するため, 超低ゲートリーク 特性を特徴とする弊社独自のTaONパッシベーションGaNショット キーHEMTプロセスを用いて開発した。TaONパッシベーション GaN HEMTの低ゲートリーク特性により, 10 MHz?6 GHzの超 広帯域において1 dB利得圧縮時入力電力40 dBm以上, 3次歪 み特性55 dBm以上の性能を実現した。
Key Words なし

オンチップ電源インピーダンスの解析技術

執筆者 テクノロジー開発本部 第5開発部 FTテクノロジー開発2課 石田 雅裕 ほか
あらまし 本稿は、被試験デバイスのオンチップ電源ノードにおける電源 インピーダンス特性を測定する方法を提案する。提案手法は、 オンチップに搭載した負荷電流源の繰り返し周波数をスイープさ せながら、オンチップ電源電圧変動パワーの周波数特性を測定 する。オンチップ負荷電流源は、サイン波の負荷電流ではなく、 矩形波の電流をオンチップ電源ノードから引き抜く。提案手法は、 オンチップ電源インピーダンスの絶対値特性だけでなく位相特性 も推定できる。SPICEシミュレーションをもちいた計算機実験によ り、提案手法が電源インピーダンスの周波数特性を正確に測定 できることを示す。また、もとめた電源インピーダンス特性をもちい ることにより、オンチップ電源電圧変動波形を正しく推定できること も示す。
Key Words 電源品質、電源インピーダンス、電源供給ネットワーク解析、Bodeの定理

アプリケーション

PRM™(Power Regulation Module)によるデバイス電源安定化の検証

執筆者 システムソリューション本部 メモリ・システム・エンジニアリング 山口 直也 ほか
あらまし 近年の半導体デバイスは省電力化と高速化に伴い、消費電 流の変化が大きくなる傾向にある。そのため急激な電流変化 に追随できる応答性の優れたデバイス電源の必要性が高まっ ている。複数の電源ユニット(PPS)を並列接続することで応 答性は向上するが、同時測定デバイス数が減ってしまう。同 時測定デバイス数を減らさずに応答性を向上させる新技術を 搭載したPRM™(Power Regulation Module)を開発した。 PRM™を用いることでPPSのチャンネルを減らしても優れた 応答性が得られた。
Key Words PRM™(Power Regulation Module)、電圧降下、デバイス電源、LPDDR4

EVA100 高速直線ランプ信号を使用した14bit ADCの高速リニアリティ試験

執筆者 ASD T&M マーケティング部 歌丸 剛
あらまし 本稿では、EVA100のLF-AWG/DGTモジュールに搭載さ れた、17bit 精度の高速直線ランプ信号発生器による高精度 かつ高速なADCリニアリティ試験手法について紹介する。一 般的なリニアリティ試験手法では、信号源として任意波形発 生器(AWG)によって発生する階段ランプ信号を使用しており、 試験時間はAWGのサンプリング・スピードによって制限され る。それに対して、積分器によって生成する高速かつ高精度 な直線ランプ信号の使用により、試験対象であるADCのサン プリング・スピードを活かした高速なリニアリティ試験を実現す ることが可能となる。
Key Words 直線ランプ信号、階段ランプ信号、ADC、リニアリティ測定、ヒストグラム法