Probo No.57のおもな内容
巻頭言
光通信インフラの飛躍的な高度化に向けた3M技術の発展
執筆者 | 東北大学 電気通信研究機構 卓越教授 中沢 正隆 様 |
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あらまし | 我々が日本から世界に向けて「光通信インフラの飛躍的な高度化」実現への研究開発の重要性を提唱してから早13年が経つ。 この巻頭言では当時の情報通信の課題に対して何を唱道し、如何に率先して技術開発を進め、やがてそれが世界的な技術開発の流れになっていったのかを振り返ってみたい。 |
技術論文
MWCのセンシング行列係数を同時推定するためのキャリブレーション手法
執筆者 | 東京大学大学院工学系研究科附属システムデザイン研究センター (d.lab) ビャムバドルジ ゾルボー ほか |
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あらまし | Modulated Wideband Converter (MWC) は、サブナイキストサンプリング方式の一つであり、スパースな広帯域信号を計測するために有望な手法である。その周波数サポート検出と信号再構成の能力は、圧縮センシング理論により明確に定義されている。しかし、現実的には、実装時の様々な非理想性により、MWCの信号再構成性能が制限される。これまでに、実際の伝達関数を推定するために、周波数を変えた複数のシングルトーンを順次使用するキャリブレーション方法が報告されているが、長大な時間が掛かる。本論文では、マルチトーン信号を使用することにより、実際に使用されているセンシング行列係数を単一測定で推定する、新しいキャリブレーション方法を提案する。その実現可能性は、再構成された信号の正規化平均二乗誤差とイメージ除去比により示される。 |
Key Words | Modulated wideband converter, Compressed sensing, Sparse wideband signal spectrum sensing, Calibration method, Practical implementation |
スウェプトサインとPRBSによる圧電MEMS等価回路パラメータの高速測定
執筆者 | 営業本部 システムソリューション統括部 T2000 SE部A&P3課 松本 光生 ほか |
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あらまし | 圧電MEMS(Piezoelectric MEMS)の等価回路パラメータ(4素子 : Ls,Cs,Rs,Cp)を高速に測定するためにスウェプトサイン信号(Swept-sine)をDUTへ印加する方法を開発した。そしてテストコスト削減のために半導体試験装置(ATE: Automated Test Equipment)の測定リソースにおいてピン単価が安価なデジタル・ピン・リソース(Digital Pin Resource)を使用したPRBS(Pseudo-Random Binary Sequence)パターンを応用したテストソリューションを提案する。 |
Key Words | MEMS, Piezoelectric MEMS, Piezoelectric oscillator, Swept-sine, PRBS |
5G 量産テスト向けOTA テストソケットとハンドラインテグレーション技術
執筆者 | DH事業本部 DH開発統括部 DT開発部 先行技術開発課 汐田 夏基 ほか |
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あらまし | 本稿では、5Gアプリケーション向けAiP(Antenna in Package)デバイスのOTA(Over the Air)テスト用ソケットおよびハンドラインテグレーションについて解説する。デバイス量産に最適なOTAテストソケットとして、放射近傍界でOTAテストをするためのソケットの構造と特性について述べる。また、それらのソケットを用いたOTAハンドラインテグレーションの構造、およびOTAテストユニット試作機でのデバイス測定事例を示す。 |
Key Words | なし |
アプリケーション
IQ skew imbalanceを補正したMCU+Wi-Fi(802.11n)EVM測定手法
執筆者 | 営業本部 システムソリューション統括部 93000 SE部 ADC 清水 延浩 ほか |
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あらまし | T2000 General Purpose Waveform Generator Digitizer Module(GPWGD)でIQ skew imbalanceを補正する事により、測定器として求められるIEEE802.11n(802.11n)20MHz帯域幅の残留EVM1%以下を実現する事ができた。本稿ではArbitrary Waveform Generator(AWG)側、Digitizer(DGT)側の補正手法及び、測定結果について紹介する。 |
Key Words | なし |